ボードゲームの戦略について書いているサイトがあまり多くはない気がしたのでメモ的な意味も込めて書くことにした。(私より賢い人間が良い戦略を教えてくれたりすると嬉しいなあ的な願いも込めつつ)
ルールについて説明されているブログや動画はかなりあるので、もしルールが分からない場合はそちらを参照してみてください。自分で書いた方が良いな、と思ったり要望があったり、ルール説明が他にない場合は書くかもしれません。
将棋や囲碁などに比べて競技性より娯楽性の方が高めなのは重々承知しているので、自分で発見したい派の方はまあそれなりの対応でよろしくお願いします。
個人的な話ですが、最近ボードゲームアリーナというものに手を出したのでそこにあるゲームから考えていこうかなと思います。
(↑ニムトのルール説明はこの方のブログが一番分かりやすく丁寧だと思います。是非どうぞ。)
第一回としてニムトを選んだ。
ニムトはまず4人以下、5人、6人以上で戦略が分かれる上に戦略、プロフェッショナル、などのオプションルールもあるのでそれらで分けて考える必要がある。
とりあえず、今回はオプション(特別)ルールなしの場合について書く。
まず、全体的な話。
- カードの得点を覚えよう
- 出たカードを覚えておこう
- 間のカードを予測しよう
- 連続したカードを持っていた場合
- 大きいカードの処理について
1.カードの得点を覚えよう
基本的な話としてカードの点数を覚えておくのが大事だろう。
まず、55が7点、それ以外の11の倍数が5点、10の倍数が3点、それ以外の5の倍数が2点その他1点 である。
これを覚えておくと点数を必ず取りそうな場面でもより少ない方を選ぶことができる。
例えば
- 23 24 34 36
- 46 48 52 54
と並んでいるところがあって自分が38と56を持っているとする。この時に38を出した場合は他の人が37を出して取ったとしても5点で済むが、56を出した場合は他の人が55を出して取ったとすると11点取ってしまう可能性があるので、38を出した方が良いと判断できる
のような場合がある(実際には56を出した方が良い場面もあるが、それはまた別の機会に)
2. 出たカードを覚えておこう
出たカードを覚えておこう。これも基本的な話だ。だが、記憶力がとても良くなければ(あるいは試合中にメモを取っていなければ)全てを覚えることが難しいだろう(実際、筆者もできない)。
何も全てを覚える必要はない。まずは、大きい点数のカード(11の倍数)を覚えよう。これを覚えておけば、1.で紹介した判断もより正確になるだろう。その後に余裕が出てくれば自分の持っているカードより1〜3小さい数字のカードも覚えておくと良い。
例えば26を持っていて、25が出たことを覚えておけば
- 11 13 16 24
のような場合に安全に26を出すという選択ができる。少しずつで良いので覚えていく枚数を増やしていけば、有利になるだろう。
他にも3を持っているときに1と2が出てしまった場合、自分は必ず一回は点数を取らなければいけない場面が発生すると分かるので1点の時に取るなどの判断ができるようになる。
3.カードがどれくらい間にあるか予測する
- 32 33 35
と並んでいるところがある。36や37があれば当然それを出せばこの列は取ることはないが、自分の手札には38しかない。これを出すべきか否か。(人数は5人、36と37はまだ出ていないと仮定する)
計算してみよう。まず36と37が両方ともプレイヤーに配られている確率は(5/10)^2 ((プレイヤー数/10)^カードの数 で計算できる)
(※訂正※2020年3月、冷静に考えたら自分の手札にはないこと前提なので (他プレイヤー数/9)^カードの数 ですね)
=1/4、さらにその2つが別々のプレイヤーに配られている可能性はさらに低い(同一プレイヤーに36と37両方が配られている可能性がある) (具体的な値は1/4*4/5=1/5だと思うが自信がない)
(※訂正※2020年3月、ここは (4/9)^2*3/4=4/27 ですね)
出しても問題ないと判断できる。
実戦ではいちいちこんな計算をするのは面倒臭いと思うので
(38-35+1)*5/10=1 ((自分の持っているカードの数ー右端にあるカードの数+1)*プレイヤー数/10) を計算する。これが大体この間に置かれる枚数なので、それが置ける枚数(上の例の場合は2)より小さければ大丈夫という判断でよい。
(※訂正※2020年3月、(38-35+1)*4/9=8/9 ((自分の持っているカードの数ー右端にあるカードの数+1)*他プレイヤー数/9)ですね)
4.連続したカードを持っていた場合
これも実際によく起こりうることである。50 51 と連続したカードを持っていた場合どちらを出すべきか。
ノーマルルールの場合、どちらを出しても自分の出す順番は変わらない。
結論を言うと、自分のカードが5枚目になってしまうかによる。5枚目になってしまうと予想された場合は大きい方を、4枚目以下になると予想した場合は小さい方を出すのが良い。
簡単に理由を言うと4枚目以下に50があれば次のターン51という安全なカードを出せる。逆に5枚目に50を出してしまうと(その列を小さい数を出した人が取るということがない限り)51が取ることになるからである。
5.大きいカードの処理について
ニムトはできるだけ大きい数を先に処理した方が良い。
例えば
- 90 96
の列があったとして97と103を持っていたとする。どちらを出すべきか。
答えは103である。確かに97を出せばこのターンは安全であろう。しかし、97を出した時にこの列に他のプレイヤーが100と102を出したとする。するとこの列は
- 90 96 97 100 102
となり、103を持っている自分が不利な状況になってしまう。故に基本的には大きい数を出した方が良い。
勿論、大きい数を出して6枚目になってしまうこともあるので、そこは場合による。
相手のカードを予想して、6枚目にならないように少し低めのカードを出すという戦略が大事である。
では、個別の話に移る。
- 4人以下の場合
- 6人以上の場合
- 5人の場合
1.4人以下の場合
個人的に4人以下でのプレイ経験がほぼ0であるからということもあるが、上記に付け加えることはないと思う。
2.6人以上の場合
実はニムト、5人と6人以上の場合で大きく異なる部分がある。
それは新しく取ったところから1ターンの間にその列を取ってしまうことがあるということである。
例えば6人プレイで
- 33 41 44 55 60
- 71 75 88 90 97
- 77 99 100 104
- 1 3 5 7 10
のような時 プレイヤーが 14 16 18 20 21 37 を出すと4列目が二回取られることになる。
この2回目を取らないようにするのは正直理論では難しい。こればかりはほぼ運ゲーと言わざるを得ない。得点の散らばり具合などから他のプレイヤーのカードを予想し、真ん中らへんのカードを出すように頑張るしかない。
また、6人以上の場合には、避けた方が良いムーブがある。
一番最初の4枚が以下のような場合
- 56
- 57
- 66
- 89
この時に安全だからといって90を出すのは避けた方が良い。1を出されて89の列を取られて66の列の6枚目となる可能性がある。逆に既に溜まっている点数の高いところは低いカードに取られるところはないので67を出すのは問題ない。
これは、初期だけではなくゲーム中盤においても同じようなことが言える。つまり、自分が置こうとしている列は取られやすいのか、また、取られた場合はどうなるのか、についても一考してからカードを選ぶと良い。
<補足>
- 85 87 90
- 1 2 3
- 11 17 23
- 40 42 43
のような場合は列の割り込みは起こらない(今ある中での一番小さい4を出しても2列目に並ぶため)ので、場合に応じて割り込みが起こるのかどうかについても考えると良い。
3.5人の場合
5人以下の場合は列の割り込みをされても6枚目にはならない。5人の場合は全員が同じ列に集中しない場合はできるだけ大きいカードを出すのが良い。
とりあえず今回はこんな感じです。書いてて、(でもこれ場合によるよなあ……)みたいなのが多くて微妙な感じになってしまいました。続きます。
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